10才の頃から糖尿病(MODY3)をやってるおっさんのブログ

主に糖尿病の事を書いていくブログです。

新 第14回 意外になんとかなる。

こんにちわ。未次 始です。

前回節目について書いていた時に、ふと思い出したエピソードがありましたので、今回はそれを書いておきたいと思います。

20歳の頃、自然環境保全系の専門学校に通っていた際に、とあるアルバイトをしたことがありました。

それはサブレンジャーというアルバイトです。
普段は森林管理所の公務員さんがレンジャーとして自然公園の管理をされているのですが、そのサポートをするというものです。
主な活動は何処の自然公園で活動するかにも寄りますが、登山をして、その山の植生(植物の分布)の調査や高山植物の保護、山の清掃活動、山小屋の手伝いと、多岐にわたります。

私が参加した場所は標高3千m越える山でしたので、移動するのも大変でした。一ヶ月ほど下山はせず、山小屋を転々としながら、上記の仕事をしていくわけです。
熊と遭遇した際は、俺死んだかもしれんと思ったものです。

話が逸れました。
山では物資が限られているため、食時のメニューは選べませんでした。一応お手伝いで行っていましたので賄い的な扱いですね。
ですので食事のカーボカウントは直前でなければ解りませんでしたし、食事の時間も山小屋を利用するお客さん次第でしたので、インスリンの調整は考えなければいけませんでした。
また、腐りやすい肉は少なく、野菜も天ぷら等で出ることが多かったです。
山小屋でお菓子なども売っていたので低血糖用のお菓子の補充は心配はありませんでした。
一応、低血糖用のお菓子は山ほど持参しておきましたが。

問題は1日6時間から8時間山道を歩く事による糖分の消費です。

当時、インスリンはRとNを打っていました。
登山開始直後はインスリン量はあまり変えずに、途中の休憩時毎に血糖測定をして、「高血糖」じゃなければ補食をして進む感じでした。

酸素が少ない場所でしたので最初はちょっと歩いただけで大量に汗をかき、息切れをしたので休憩が多めだったり、基本的に運動量が予測出来ないので、体当たり的な血糖調整です。

低酸素にも慣れ、山の歩き方にも慣れたのは一週間くらい経ってからだったかと思います。
地図を見て、この山小屋までだったら何時間位で着くか検討がつくようになり、一応運動量の見通しがつくようになったのは大きかったです。トラブルや迷ったりしなければですが。

たまに迷うことがありました。結局元来た道を戻り、ここか。あぁ昨日の雨で目印流されちゃったから解らなかったのか……ジーサス。とか。

自然公園ではキャンプ出来るところは指定されています。
ですので、「今の時間からそっちのルートを歩いていくとどの山小屋にもキャンプ場にも着かない方」に出会うと注意せねばなりません。一般的にそれは違法キャンパーと呼ばれるものですので。サブレンジャーのお仕事の一つです。アルバイトのため逮捕権が無いので注意しか出来ませんが。

従っていただけない場合、見送るしかありませんが後程山小屋の無線なり、電波が届く場所で本部(森林管理所)
に報告する形になります。

私が経験したわけではありませんし、したくもありませんが、川沿いで違法キャンプした方が増水で助けを呼んだら、助けに来たのは数時間前に会って注意を受けた森林管理所の関係者だったなんて事もあったようですね。

話が盛大に逸れましたが、そういうトラブルがなければ何となくインスリンの調整は出来るようにはなりました。
当時、Rは一食12単位のところを3単位まで減らし、Nは12単位程でしたが、それは変えずにいきました。それで所々補食をとる形で安定した記憶があります。

ちなみにこの時、体重が過去一下がり、67kgまで下がったのですが……山を降りて歩かなくなったら直ぐに72kgまで上がりました。日常生活で毎日6時間も歩かないですから、仕方がないと言えば仕方がないのですが。

それ相応の準備や勇気が必要ですが、糖尿病であってもこういう事は出来るし、諦めなくても良いよという例え話になれば幸いかなと思い書かせていただきましたがどうでしょうか。

今回はこのあたりで筆を置こうと思います。
また、次の回でお会いしましょう~ノシ